「愛の不時着 もう一度見たらスゴかった」第9話編です。
「北朝鮮編」のクライマックス回ですね。セリ&ジョンヒョクをはじめ、いろんな人物が魅力的に描かれていて、個人的に一番好きな回です。
それでは、今回もネタバレ全開で第9話の振り返りスタートです。8話編はこちら↓
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「愛の不時着」9話感想|全話知っているから(知らなくても)感動できるシーン4つ
セリの中のリ・ジョンヒョク
セリが、北朝鮮に不時着してから今日に至るまでには、
チョ・チョルガンに連行されそうになるも、寸前のところでジョンヒョクに助けられ、
偵察隊に見つかりそうになるも、またまたジョンヒョクに助けられ、
あげくの果てには、トラック部隊に命を狙われたところを、ジョンヒョクが身を呈して守ってくれたこともありました。
激動につぐ激動の日々・・・
にもかかわらず、誘拐されたセリが思い返していたのは、日常の中のとっても素朴なジョンヒョクでした。
麺をゆでるリ・ジョンヒョク
アロマキャンドルとロウソクを区別できない彼
区別できるようになった彼
水を飲みに行く途中、布団をかけてくれた彼
いつも大変なのに、「大丈夫」だと強がるリ・ジョンヒョク
ヒーローでもないのに、何でもできるし、どこでも捜せると大口をたたくリ・ジョンヒョク
布団をかけるシーンとともに、何げに初登場した料理をしている後ろ姿。
逆光だからか、セリの感情を通して見るからか、なんだかとっても素敵な映像でした。言葉数少ないジョンヒョクの気持ちが、すべてこの背中に表れているようです。
にしても、あれだけ様々な局面で助けられたのに、セリの中のジョンヒョクは、「ヒーロー」ではなく、限りなく不器用な人だったところに、セリらしさと、彼への深い愛情を感じます。
何はともあれ、セリの心情を介して振り返るリ・ジョンヒョクは、やさしく魅力的でした。
結局のところ、ダンの決断は・・・
セリの正体を知ったダンは、情報機関に通報しようとしますが、彼女が告げ知らせた先は、総政治局長であるジョンヒョクの父でした。
委ねた先がジョンヒョクの父だったところに、彼のことを想うダンの気持ちが垣間見られます。ジョンヒョクにはみじんも伝わっていませんでしたが・・・。
ちょっと話しはズレますが、ドラマスタッフのどなたかがアップした「愛の不時着 打ち上げ映像」を見ると、
「6ヶ月間とても幸せでした」(feat.ヒョンビン)
「忘れられない作品になりそうです」(feat.ソン・イェジン)
と、主人公ふたりは万感の思いを語る中、ソ・ダン役のソ・ジヘさんは、
「(主人公の)邪魔をしてしまい・・・」と、挨拶の冒頭、謝っていました。
彼女のこの発言に、キャストやスタッフから激励の声と大きな拍手が!!
ですよね〜〜!!!ダンは二人の邪魔をするどころか、
セリを連行しようと舎宅村に押しかけてきたチョ・チョルガンから逃れることができたのも、
感動の再会を果たすことができたのも
さらには、セリとジョンヒョクが、深い縁で繋がっていることを互いに知ることができたのも、すべてはダンの密告で、ジョンヒョクの父がセリを誘拐したからこそ。
ただ、この密告により、ダンとジョンヒョクの関係は完全に破綻。しかし、ダンにとっては良かったんじゃないかと・・・。ジョンヒョクの前で気持ちを押し殺してばかりの彼女より、言いたいことが何でも言えるク・スンジュンの前にいる彼女の方が、100倍美しくて素敵です。
で、話しを元に戻すと、
結局のところ、情報機関ではなく、ジョンヒョクの父に通報することを選択したダンの判断は、「愛の不時着」一番のファインプレーだったんじゃないかと思います。
寒そうなのに温かい & 暖かそうなのに冷たい
寒空の下、セリと4人の隊員が別れを惜しむシーンが温かすぎて、何度みても涙腺がゆるみます。
体制や思想と、人と人が思いあうことは、全く別物なのだということを教えてくれているようです。
そういえば、北朝鮮に不時着したセリは、総会があるという理由で、韓国に帰りたがってはいましたが、韓国にいる誰かを恋しがることは、ただの一度もありませんでした。
4人の身を案じるセリの姿に、彼女の温かさと、これまで抱えてきた孤独の両方が垣間見られて、胸がいっぱいになります・・・。
こうして温かいシーンが出てきた後は、お約束のように氷のように冷たいシーンが登場。
セリから奪うことしか考えないお義姉さんふたり。ドレスルームを漁ったり、勝手に書類に手をつけたりとやりたい放題。モコモコの暖かそうな服を着ているのに、冷たいシーンでした。
こうした対比シーンを見るたびに、セリはジョンヒョクと4人の隊員のもとに不時着(じゃなくて降臨)して、本当によかったと思います。
ジョンヒョクの静かなリアクション
セリが本のタイトルの頭文字で「サランへ リ・ジョンヒョク(愛してる リ・ジョンヒョク)」と綴ったエピローグが、素敵すぎました。
本のタイトルは、左から
「思想と定義」
「ロマンの時代」
「解放の歴史」
「リアリズム」
「経済学批判要綱」
「革命の時代」
見事に「暗い本や難しい本(feat.セリ)」ばかりですが、真面目で知的なジョンヒョクらしい本棚です。
このシーンの何が良いかって、「サランへ リ・ジョンヒョク」を発見した時の、あの静かなリアクション。
言葉を発さずとも、表情と手の動きだけで、ジョンヒョクの思いを表現してしまうヒョンビンの演技が圧巻でした。
まとめ
「愛の不時着」は、どこをピックアップしても名シーンばかりですが、特に9話は素晴らしい場面のオンパレードでした。
上記以外にも、セリとジョンヒョク父母とのやりとりは何度もリピートしたくなるし、ジョンヒョクがセリの前でピアノを弾くシーンや、軍事境界線で二人が別れるシーンは、言うまでもなく、名シーン中の名シーンでした。
北朝鮮編の「トゥリカップル」はこの回で終わりですね。
ヒョンビンの言葉を拝借するなら
「リ・ジョンヒョクにとって最高のパートナー、ユン・セリ」(feat.2020 APAN STAR AWARDS )
でした。
9話振り返りは以上です。読んでくださり、ありがとうございました。