韓国ドラマ「愛の不時着」、見返したらすごかったシリーズ〜第5話編〜です。改めて見返すと、5話ってターニングポイントの回ですね。名シーンも満載です。
それでは、今回もネタバレ全開でスタートです。4話はこちらから。
愛の不時着沼にどっぷりハマっている方は、ヒョンビンとソン・イェジンが初共演した「ザ・ネゴシエーション」もおすすめです。
愛の不時着沼|映画「ザ・ネゴシエーション」視聴は絶対NGです
見ているだけで幸せな気分にさせてくれるヒョンビン&ソン・イェジン。ドラマ「愛の不時着」で、最高のコンビネーションを披露し、「TWORIカップル」なんて呼ばれていました。 命名したのは、この方! ...
続きを見る
「愛の不時着」第5話|全ストーリーを知っているからこそ(知らなくても)感動できるシーン3つ
1、ジョンヒョクとセリの間の「線」
「愛の不時着」といえば、「線」がビッグテーマでした。
「線」とは、言うまでもなく、韓国と北朝鮮の間に引かれた38度線(≒休戦ライン)。それから、人々の心に存在する「見えない線」も、いろんな形で描かれていました。
特に5話では、目に見えない「心情的な線」が、いたるところに描かれていましたね。
まずは、
アロマキャンドルを持って現れたジョンヒョクに、セリが「ときめいた」と言ったとたん、
混乱を防ぐために告知しておくよ
と、ジョンヒョクが婚約者の存在を彼女に伝えるシーン。
これは一見、セリに忠告しているようで、自分への戒めですよね。これ以上、セリに気が向かないように。でも、セリへの思いにジョンヒョク自身もまだ気づいていない様子です。
一方、ジョンヒョクの言葉に腹を立てたセリは
一線を越えるなと、私に線引きしたんでしょ? 心配しないで。線はきちんと守るから
と、ものすごい早口で、すかさず返していました。セリが早口でまくしたてる時は、動揺している時。ですが、セリもこの時点ではまだ、ジョンヒョクへの想いよりも、自分のプライドが優先しています。
二人とも、「線」の外に出ないように自制しているのが、ありありと伝わってきます。
次に、ダンを送りに出かけたまま、朝まで帰ってこなかったジョンヒョクを、セリが出迎える場面。ここでも、ビールの空き缶で作られた38度線が登場しました。
全身全霊で嫉妬しているのに、口調だけは冷静なセリがキュートです。
こうして、事あるごとに線引きをして、一線を超えないようにしている二人。
ですが、ご存知の通り、ゆくゆくは、目に見えない線も、さらには本物の38度線も、超えてしまいます。
ところで、
38度線のような人為的な線が引かれると、知らずしらずのうちに、人と人の心も分断されることが、「愛の不時着」を見ているとよくわかります。
例えば、
ジョンヒョクが作った麺に、毒が盛られているんじゃないかと疑ったセリのように(feat.2話)
セリを南のスパイだと決めてかかったチスのように(feat.2話)
でも、そうした「心の分断線」は、時間を共有し、互いを知っていくことで、超えられるものだということも、このドラマが教えてくれました。
ジョンヒョク&4人の隊員と仲良くなるにつれ、どんどんセリの幸せそうな表情が増えていき、見ているこちらまで幸せな気持ちになります!
2、ジョンヒョクの性格が一貫していて、わかりやすい件
軍部の中では隙がなく、雄々しいジョンヒョクですが、普段は純朴そのもの。とりわけ、セリの前では素直すぎて、まあまあの頻度でスネるし、嫉妬もします。
賞状授与式で、賞をもらえなければこの顔、
セリが隊員たちにハートを送ったら、さらに進化してこの顔。かわいすぎます。
ストーリーが進むにつれて加速していくジョンヒョクの嫉妬&セリに褒めてもらいたい欲。最後には、入院中のセリの前で、突然服を脱ぎ出し、古傷自慢までしていましたよね笑(feat.14話)。
そんな魅力満載のジョンヒョクですが、セリだけなく、この人の前でも正直すぎて、心の中が丸見えです。そうです、ジョンヒョクの婚約者、ソ・ダン。
クールな性格ゆえ、パッと見はわかりづらいですが、かなりウキウキしながら、ジョンヒョクに会いにはるばる舎宅村までやって来ました。デパートで新調した服を着て。
にもかかわらず、ジョンヒョクはセリのことしか見えていません。
ダンを助手席に乗せながらも、セリのことが気になって仕方がないジョンヒョクは、サイドミラーで彼女が無事家の中に入ったかを確認しています。それも結構長い時間。ダンの視線になんて、まったく気づいていません。
ダンのおうちで強制(笑)ディナー中も、やっぱり同じでした。
ダンママが結婚を急かそうと「ダンに縁談が殺到している」とジョンヒョクに発破をかけますが、気にも留めていない様子。あれほど得意な嫉妬ワザも、ここでは出番なしです。
それよりも、「セリを国際陸上大会の選手団に入れてほしい」と父に頼みに行くことで頭がいっぱいなのか、こっそり時計を見ながら、時間を気にしたりなんかしています。
ジョンヒョクのダンに対する態度は、スイスでも、本国でも、そして最終話まで一貫してこんな感じでしたね。この話はまた16話で・・・。
3、セリとジョンヒョクのターニングポイント
5話の最・最・最重要シーンといえば、停電で動かなくなった列車を降りたセリとジョンヒョクが、草原で焚き火をしながら語らう場面ですよね。
自分の胸のうちを明かすことのないジョンヒョクが、珍しくセリに過去に悲しい経験をしたことを話します。言葉少なに、ですが。セリに心を開いている証拠ですね。
そんなジョンヒョクを見つめながら、肩を叩いてあげるセリ。
そして何も聞かない代わりに、
乗り間違えた列車が、時には目的地まで運んでくれる
と、インドのことざわを持ち出し、さらには自分も「全てを投げ出したくて、飛び降りようとしたことがある」と話しをしながら、ジョンヒョクを励まします。
セリが飛び降りようとした時に、「写真を撮ってもらえますか?」と、声をかけて阻止したのはジョンヒョク。そして、セリに生きていくことを決意させたのもまた、彼でした。
二人がこのことを知るのはもう少し先ですが、このシーンは、まるでセリがジョンヒョクにその時のお返しをしているかのようです。
この場面は、
北朝鮮ならではの光景を描いていると同時に、ジョンヒョクとセリの胸の内が垣間見られるシーンでもあって、とても印象に残っている
と、ライブトークでヒョンビンが語ったシーンでした。
確かに、
セリフの内容は深いし、ビジュアルもきれいだし、何よりセリとジョンヒョクがすごくいい表情をしていて、何度も見返したくなる名シーンです。
「どんな列車に乗ったとしても、目的地に到着してほしい」と、言ってくれるセリに、ジョンヒョクの心が動かされているのは、彼の表情からも伝わってきます。
不時着した非武装地帯で、南とは逆方向へと進んでしまったセリと、ピアニストを夢半ばであきらめ、軍人になったジョンヒョク。
間違った道をひた走っても、思い描いていた未来とは違う方向に進んでも、二人は最終的に「目的地」に到着しますよね。
人生の道に迷い落ち込んだ時や、何かうまくいかないことがあった時に見返したら、元気になれそうなシーンです。
「愛の不時着」5話 見返しのまとめ
セリと出会ったことで、表情も感情もどんどん豊かになっていくジョンヒョクと、自己中に見えて、誰よりも人を思いやる心を持っているセリ。
二人の魅力がつまりにつまった5話。名ゼリフ、名シーンの連続でしたね。
今回、取り上げませんでしたが、耳野郎マンボクの息子ウピルがいじめられているところをセリが助けるシーンも胸に刺さりました。自分で自分を守ってきたセリの強さとやさしさが垣間見えます。
何度も見て、何ならセリフも覚えているのに、感動が止まらないすごいドラマ。出会えて本当に幸せです。
6話はこちら
愛の不時着|ヒョンビンとジョンヒョクの共通点~見返したらスゴかった6話編~
韓国ドラマ「愛の不時着」、見返したらスゴかったシリーズ〜第6話編〜です。 リ・ジョンヒョクが、「セリの気持ち」と「自分の気持ち」を確信した回であり、セリのために命をかけた激動の回でもありました。ジョン ...
続きを見る