「愛の不時着」でヒョンビンにハマり、ありとあらゆるヒョンビンの映像を見漁った中、一番心に残ったインタビューがこちらでした。
インタビュー内容は
・映画「ザ・ネゴシエーション」で演じた悪役ミン・テグの役作りについて
・共演者ソン・イェジンについて
・俳優を目指したきっかけ
・俳優として確信していること、これからの展望
と、一般的なのですが、回答が秀逸すぎるのです!
スター街道を駆け抜けてきただけあって、この方、やはりただ者じゃありません。
中でも、後半部分の「俳優としてのこれまでとこれから」を語っている部分では、ヒョンビンの演技に対する誠実かつ切実、ストイックな思いが、言葉にぎゅっとつめ込まれていて、もう、なんというか、、、スゴいです。
ということで、俳優ヒョンビンの情熱、知性、品格がわかるインタビューのご紹介です。
読むだけで俳優ヒョンビンの器がわかる!映画「ザ・ネゴシエーション」プロモ時のインタビュー
Q.
映画「ザ・ネゴシエーション」でミン・テグを演じるにあたり、どんな部分に気を使いましたか?
A.
ミン・テグという人物を「立体的」に演じるには、どうしたらいいだろうと、ずいぶん悩みました。
職業や行動からして、彼は紛れもない「悪人」なのですが、実は様々な事情を抱えていて、「悪」と「善」を行ったり来たりしています。だから、典型的な悪人ではなく、いろんな面を持った人間として、ミン・テグを立体的に表現したかったのです。
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Q.
モニターを介してソン・イェジンさんとやりとりするシーンが多かったですね
A.
閉鎖的な空間で、モニターの向こう側にいる相手と会話するのは、制限も多く、最初は違和感を感じました。二元中継(別々の撮影場所でカメラを同時に回し、撮影する方法)撮影も初めての経験だったので、難しかったですね。
相手役がソン・イェジンさんで本当に良かったです。モニター越しから、彼女のエネルギーや演技に対する情熱がありありと伝わってきたので、すごく演技しやすかったです。
Q.
映画演劇を通して、演技に興味を持つようになったそうですね?
A.
高校生1年生の時です。小説「われらの歪んだ英雄」を演劇にした舞台で、妖精として出演しました、衝撃的でしょ?(笑)
今考えると「演劇」というより「学芸会」に近いものでしたが、一つの目標に向かって、仲間と一緒に舞台を作り上げていくことがとても楽しかったですね。カーテンコールの拍手も感動的でした。
Q.
映画「スウィンダラーズ」に「疑いを拭ってやれば確信に変わる」というセリフがあります
ヒョンビンさんが俳優としての確信を持ったのはいつですか?
A.
「役者としての確信」はいつも持っています。
演劇をしていた高校生の時も、演劇映画学部に進学した大学生の時も、オーディションをいくつもの受けていた時も、俳優という職業についてからも、確信を手放したことは一度もありません。
一方で、「演技に対する確信はいつになったら持てるだろう?」という思いも常に持っています。
撮影現場で、演技をして、監督からオッケーがもらっても、「最高の演技だった、これ以上の演技はできない」と、自分が感じたことはこれまで一度もありません。
いつも「ああすれば良かった、こうすれば良かった」と後悔ばかりです。
もちろん、自分自身を信じて演技していますし、オッケーを出してくれた監督はじめ、スタッフ、共演者を信じて、次に進みます。
でも、頭の片隅で「あの演技が最善だっただろうか?」という思いもあり、いつもその二つが自分の中で衝突するんです。
Q.
「観客が見たい演技を披露する役者」「自分が見せたい演技をする役者」
どちらになりたいですか?
A.
いつも悩むことです。
ただ、観客が「〇〇という作品が良かった」と言ってくれるからと、それと同じような演技ばかり披露していたら、観客はいつか僕から離れていくでしょうね。
だから、常に新しいことに挑戦したいし、変化している姿を見せたいんです。
演技の幅が広がれば、きっともっと大きな変化が示せるのでしょうが、今まだその力量がありません。でも、たとえ小さくても、その小さな変化を見せたいし、追求していきたいんです。
それが俳優としての自分の欲であり、宿題でもあると思っています。
まとめ:インタビューの中にヒョンビンが3度ブレイクした理由あり
ヒョンビンのインタビュー、いかがでしたか? 内容は短いものの、ヒョンビンの品格が全面に出ている素晴らしい内容ですよね。
特に、「これまで自分の演技に一度も確信を持ったことがない」との言葉には驚愕でした。長年、トップの座にいて、多くの人々を感動し続けてきたにもかかわらず、この謙虚かつストイックな姿勢・・・、感動すら覚えます。
おそらく、「確信が持てない」のではなく、「確信しない」のでしょうね。
もっと高みに行くために。もっと素晴らしい演技を追求するために。
すごい俳優さんです。
本当にすごい人って、ギラギラしていないし、偉そぶらないですよね。むしろ控え目で、静か。でも、その静けさの中に熱いものがある。
インタビューを受けているヒョンビンそのまんまです。
と、べた褒めしておいて、こっそり告白しますが、実は私、その昔、ヒョンビンを「ただの運がいい俳優」だと思っていました。
初めて「ヒョンビン」という俳優を知ったのは、ドラマ「アイルランド」。2004年のことです。このドラマで「若手俳優」として注目を集めていましたが、演技が何ともビミョーで・・・。たぶん大物にはなれないだろうな、なんてこっそり思っていました。
が、そんな節穴の目をよそに、その翌年、ヒョンビンはドラマ「私の名前はキム・サムスン」で大大大ブレイクを果たします。
ドラマは最高に面白かったです。当時から演技が上手いことで知られていたキム・ソナのサムスン役は「さすが」という感じでしたし、歌手から役者に転向したリョウォンの涙の演技も最高でした。
翻ってヒョンビンは、、、、たしかにイケメンだし、サムシク、じゃなくてジノン役も似合っていましたが、やはり演技がビミョーすぎて・・・。よって、当時の私の中では「ヒョンビン=作品に恵まれてブレイクした運のいい俳優」との印象でした。
それから5年の歳月が過ぎ、2010年。
ヒョンビンが2度目の大大大ブレイクを果たした「シークレットガーデン」。
ドラマの初回を見た時に、驚きました。 え?ヒョンビンの演技、自然じゃない? めっちゃ上手くなってない?って。
当時、何で見聞きしたのか忘れましたが「ヒョンビンは今でも師から演技助言を受け、努力している」と知り、これまた衝撃を受けました。
ご存知の通り、2010年のヒョンビンはすでに俳優として、確固たる地位を築いていました。それでもなお、弛まない努力を続けていたとは!
スターの地位に安住せず、ストイックに演技に向き合ってきた俳優ヒョンビンのスゴさを5年越しに思い知ることになりました。
それから10年、「愛の不時着」で3度目の大大大ブレイク。
このブレイクも、もちろん「奇跡」や「運の良さ」ではなく、必然ですよね。
ところで、今回、これを書いていると、「シークレットガーデン」が無性に見たくなり、昨夜から見始めました。まだ6話ですが、今見ても、面白い!
当時、ビミョーだと思っていた演技も、ただただ初々しく映ります。そして、記憶と違って、ヒョンビンの演技が悪くない。というか、かっこいい!
上記のインタビューでヒョンビンが語っているように、常に「変化」を追い求めてきたその原点ともいえる初期作品、大いに見る価値アリです!