雲が描いた月明かり

雲が描いた月明かり 第1話・第2話感想&歴史解説

ドラマ「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」で大ブレイクしたパク・ボゴムのラブコメ時代劇「雲が描いた月明かり」。

韓国では「応答シリーズ」に出演した俳優は、次回作で必ず「コケる」というジンクスがありましたが(まあ、揃いに揃ってみんなコケまくってました)「雲が描いた月明かり」は、見事そのジンクスを打ち破り、韓国で大ヒットしたドラマです。さすが、パク・ボゴム!

パク・ボゴム演じるツンデレ王子のヨンと、幼い頃から男装して生きてきたラオン(キム・ユジョン)が、運命の出会いを果たす第1話&第2話のあらすじ&感想です。

パク・ボゴム主演【雲が描いた月明かり】第1話・第2話 あらすじ

Photo by KBS 구르미 그린 달빛 公式サイト

 

子どもの頃から男性の姿をして生きてきたラオン(キム・ユジョン扮する)。母親と生き別れてからは、恋愛相談から恋文代筆、旅芸人まで、金になることは何でも引き受けながら、明るくたくましく生きてきた。

ある日、両班(朝鮮王朝時代の貴族階級)の坊ちゃんから「恋文をやりとりしている文通相手に代わりに会って欲しい」と金を積まれ、待ち合わせ場所へ行くことに。すると、そこには女性ではなく、妹の文通相手を確かめにやってきた王子、ヨン(パク・ボゴム扮する)の姿が!

両班の坊ちゃんの文通相手は王女だったのだ。なんの事情も知らないラオンは、逃げるために、ヨンを山の落とし穴まで誘導。ヨンだけを落とすつもりが、二人して穴に落ちてしまう。何とか地上に這い上がったラオンは、ヨンを穴の中に残したまま去ってしまう。

日常に戻ったかと思いきや、下男と主家の若奥様の駆け落ちに手を貸した罪で人相書を張り出されてしまったラオン。しかし、偶然通りかかったエリート官僚のユンソンに助けられる。

安心したのもつかの間、今度は借金の肩代わりに、ラオンは宮廷の内官採用試験に連れて行かれてしまう。こっそり逃げ出そうと外に出たところで、一緒に落とし穴に落ちたヨンとまさかの再会!逃亡を邪魔され、引き戻されることに。

試験当日、去勢したかを調べる身体検査が実施されたが、思わぬハプニングで、ラオンは女性であることがバレずに済む。筆記試験でも、試験官に扮したヨンの手厚い助けによりパスしてしまい・・

パク・ボゴム【雲が描いた月明かり】 感想(一部ネタバレ)

Photo by KBS 구르미 그린 달빛 公式サイト

 

私、時代劇は普段見ないんだよなあと思いつつ、パク・ボゴム主演ということで見始めたところ、1話から結構ハマってしまいました。

というのも、時代劇とはいえ、テイストが現代ドラマに近くて、ストーリーがわかりやすい! しかも話しのテンポもいいし、映像もキレイ。「食わず嫌い」しなくて正解でした。

物語の冒頭、「猟奇的な彼女」で一躍スターになったチャ・テヒョンがカメオ出演しています。ゼータクですね〜

チャ・テヒョン扮する下男に、ラオンが「いつもそばにいた男が消えて、気にならない女はいない」という恋愛アドバイスをするシーン、的を得ていて妙に納得。自分のことを好きな人から突然背を向けられたら、そんなに好きじゃなかった相手でも、気になってしまうこと、よくあります。

そんなことはさておき、王子のヨン(パク・ボゴム扮する)、若干俺様系入っていますね。まあ、俺様もなにも世子様なのですが・・。「恋のステップ」のテクとは180度違うタイプなのに、違和感ゼロで、パク・ボゴムの演技力に感嘆です。

違和感がないといえば、エリート官僚のユンソン(ジニョン扮する)。切れ長の目が時代劇の衣装とよくマッチしています。イ・ジュンギのデビュー当時を思い起こさせる鮮烈さでした。

と、出演者のことはこれくらいにして、このドラマ。ストーリーがサクサク進むので、見ていて気持ちがいい。

1・2話をぶっ通しで見て、一番印象に残ったのは、男装したラオン(男名はサンノム)が連れて行かれた「刀子所」。「刀子所」とは、そうです、内官試験を受けにいく前に「手術」を受けた場所です(本当は受けずに済んだのですが)。

衝撃的すぎました。韓国時代劇に詳しい方にとっては、「ああ、いつものシーンね」という感じなのでしょうか?何が衝撃的だったかって、内官になるためには、まず「刀子所」で、去勢手術を受けなければならなかったという史実にです。

朝鮮王朝時代の内官去勢手術って?

王宮にいる女性は、王妃から女官まで、すべて王様の女人と考えられていました。そのため、他の男性が近づかないよう、王宮で働く内官たちの生殖機能を不能にしたのです。

す、すごいですね。

ただ、中国の内官のようにあっちとこっちの両方を取ったわけではなく、ドラマにもあったように、朝鮮王朝の内官が取るのは奥の方だけ。いわゆる○マナシってやつです。

ドラマに出てくるようなメス(?)で執刀したかは疑問ですが、医療設備が整っていないこの時代に、そんな手術がよくできたものですね。実際には失敗して死に至るケースもあったとか。

何はともあれ、思わぬパプニングで○マナシ検査にも無事パスしたラオン。幼い頃の回想シーンが少し出てきましたが、男装は、お母さんからの強制だったのですね。そこにはどのような理由があるのでしょうか。

一方、破天荒で、時にオレ様全開のヨンですが、幼くして母を亡くした寂しさを抱えるナイーブな一面も覗かせます。ヨンはこの先、こうした心の穴をどうやって埋めていくのでしょう?

そう言えば、「恋のステップ」のテクも若くして母親を亡くしていましたね。パク・ボゴムが母を回想するシーンは、どんなドラマであれ、いつも胸がしめつけられそうになります・・・。

次回の展開は?

【雲が描いた月明かり】ドラマの言葉遊び

かの有名な字幕翻訳者の戸田奈津子さんは、「ユーモアの翻訳が一番苦労する」とおっしゃったことがあるそうですが、このドラマにも結構出てきますね〜。掛詞や、韻を踏んだ言葉遊び。1話でも出てきました。

内官たちが、破天荒な上、自由奔放なヨンが暮らす「東宮殿(トングンジョン)」を「クソ宮殿(ットングンジョン)」と呼ぶシーン(17分4秒〜)

韓国語で

東は、トン(동)

う○こは、ットン(똥)

といい、発音も綴りも少し異なります。
「トン(東)」を「ットン(う○こ)」に掛けているのですね。自由奔放で手がかかるヨン王子に仕えると、仕事が多くなるという内官の気持ちをよく表したセリフですね。

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